日语小说原文：そして、君のいない九月が来る2。仅供学习。(3)

ケイタはにこっとしてそう言い、ちゃっかり計画を丸投げしてしまったのだ。タイキは苦笑いしつつも、しょうがねーなと引き受けていた。
星が見えるところまで行こう話だった。ケイタは両親が多忙でろくに旅行したことがなく、満天の星空を見たことがないらしい。
都会の夜空は、夏の大三角だって怪しい。もっと人が少なくて、光も少なくて、静かで暗くて隔絶された場所。山の上。森の中。タイキは自分だってパレーボールの練習で忙しいくせに、色々調べてプランを考えくれた。ケイタはとても楽しみにしていて、六月から準備の買い物に付き合わされていたわたしはそれをよく知っている。

「戻ってくるよ、ケイタは。必ず」
タイキはみんなを安心させるように言った。わたしはうなずいた。ケイタは昔から、ときどき突拍子もないことをするのだ。でもこんなふうに人に心配をかけるようなことは初めてだから、後で叱ってやらなくちゃ。
ーーけれど、十九日の夜。
わたしたちの思いを知るよしもなく、ケイタは死んだ。
死体が見つかったのは、烏蝶山という山の、深い森の中だった。