第1话:从社畜穿越回那段时光(8)
そしてその、画面上に写る紫条院さんの眩しい笑顔が――
(は、はは、さいごに、みるの、が、きみでよかった――)
その思考を最後に――
俺の意識は深い闇の中に飲まれ消え去った。
「…………んっ……う…………?」
窓から差し込む太陽の光が俺の意識を覚醒させる。
チュンチュンと雀の鳴く声が朝を告げ、俺は布団から起き上がる。
「あ……れ……? 俺は、確か……」
ぼんやりした頭で記憶を探る。
俺の名前は新浜心一郎で、ブラック企業に勤める社畜の30歳。
昨日は確か深夜まで大量の仕事を抱えて残業中で――
「そ、そうだ! 確かかなり強い心臓の発作みたいなのが来て……!」
あの痛みと命がなくなっていく感覚を思い出し、俺は完全に目を覚ます。
完全に死を確信したけれど……こうしている以上俺は生きているらしい。とすれば、ここは病院なのか?
「…………え……ここって……?」
周囲に視線を巡らせると、この部屋が病室じゃないのは明らかだった。
そして俺のアパートの部屋でもない。
「実家の……俺の部屋……?」
大量のゲーム、アニメ主人公のポスター、すっかり物置になっている勉強机に漫画やラノベばかり入っている本棚……間違いなく俺の学生時代の部屋だ。
「そんな馬鹿な……俺は夢でも見ているのか……?」
俺の実家は母さんの死後に解体されてこの世には存在しないはずだ。
「一体何がどうなって……っ!?」