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アトリの鐘(3)

2023-10-31 来源:百合文库
さて、アトリの町はずれに、一人の金持ちの男が住んでいました。
この男は若い頃はウマに乗って悪者をたくさんやっつけた、いさましく正しい人でした。
でも年を取るにしたがって、だんだんと意地悪のけちん坊になってしまったのです。
ある日、金持ちは考えました。
「もっと、お金をためる方法はないだろうか?・・・そうだ。ウマにエサをやらなければいいんだ」
こうしてむかしは一緒に活躍したウマなのに、エサをやるのをやめてしまったのです。

アトリの鐘


やせほそったウマはヨロヨロしながら、
やっとアトリの町へたどりつきました。
そして広場の塔の下まで来ると、つなのかわりに下がっていたブドウのつるの葉をムシャムシャ食べ始めたのです。
♪ガラン、ガラン。
ウマが食べるたびに、鐘がガランガランとなりました。
町の人たちも裁判官も広場に飛んで来て、そのウマを見ました。
「かわいそうに、こんなにやせている」
「ウマは口がきけないから、鐘をならして、つらいことをうったえているのだ」

アトリの鐘


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