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魚石(2)

2023-09-15 来源:百合文库
「いいえ。わたし、今日の船で中国へ帰ります。石垣を建て替えるお金、わたし全部出しますから、はやく下さい」
 そのアチャさんのあせり方を見た主人は、ふと思いました。
(もしかしたら、中国では大変値打ちのある石に違いない)
 そこで主人は、いかにも思い出したように言いました。
「ああ、すみません。その石はある長者に、百両でお譲りする約束をしていました」
「わかった。では、わたし二百両出すよ」
「二百両ですか。ああそうそう、長者は他にも、オランダから入ってきたシャボンという物もつけると」
「わかった。三百両出すよ」
「それから長者は、カステラという物もつけると」

魚石


「わかった。四百両出すよ」
「さらに長者は・・・」
「わかった。わたし、五百両出すね。でも今は、そんな大金持ってないから、一度中国へ帰り、次に長崎に来た時に持って来るね」
 アチャさんは主人にそう言って、中国へ帰って行きました。
 それを見送った主人は、石垣の青い石を見ながら大喜びです。
「やった、やった!こんな石ころが、五百両になるなんて。・・・いや、待てよ。もしかするとこれは、五百両以上の価値があるのかもしれない。それなら、五百両で売るのはもったいないな。よし、これを取り出して、目利きの人に見てもらおう。五百両以上の価値なら、もっと値をつり上げてやるか」
 そこで主人は職人を呼んで、石を取り出しました。

魚石


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