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金の持ち主(2)

2023-08-01 来源:百合文库
「おらもはっきりとは。だども、きっちりつぼの首のところまで貯まっただ」
 二人とも、ちゃんとは答えられません。
 そこで庄屋さんは、
「わしが見たところ、千枚はあったが。そんじゃ一つ、お前さん方のつぼに入れてきっちり首まで入った方が本当の持ち主という事になるな。よし、二人とも、つぼを取りに帰っておいで」
 二人はさっそく家に帰り、めいめい、つぼをかかえて戻って来ました。
 ところが吾助のつぼは、何とも大きなつぼです。
「庄屋どん、吾助の奴は欲深じゃて。あんなにでっけえ、つぼさ持って来て」
と、得意そうに差し出した兵六のつぼへ、庄屋さんはお金をザラザラッと入れますと、たちまちお金はあふれてザクザクと畳の上へ落ちました。
 青くなる兵六に庄屋さんは、
「兵六、金は首のところまで貯まっていたのでは、なかったかのう?」
「・・・・・・」
 続いて吾助のつぼに入れかえると、ピッタリ首のところまで入りました。
「このお金は吾助の物じゃ。
 お金は本当は二千枚あったんじゃが、千枚と言うたら、うそをついておる者が千枚くらい入るつぼを探して持ってくるじゃろうと思うたんじゃ。
 こら、兵六!
 悪い事は、もう二度とするでないぞ。
 それから吾助、こんな大事な物、もう落とさんように気をつけるのじゃぞ」
 こうしてお金は無事に、持ち主の吾助のところに戻りました。
おしまい


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