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金の持ち主

2023-08-02 来源:百合文库

金の持ち主


ある日、庄屋(しょうや)さんが道を歩いていると、大きな袋が落ちていました。
 中を見ると、小銭がザクザクと入っています。
 ざっと見ただけでも、二千枚はありそうです。
「これは、えらい落とし物だ。落とし主は泣いとるじゃろう」
と、庄屋さんは家に持って帰り、村に知らせの者をやりました。
 するとさっそく現れたのが、吾助(ごすけ)と兵六(ひょうろく)です。
 二人とも
「おらのだ」
「いや、おらのだ」
と、言うのです。
 袋を隠して、二人の前に出た庄屋さんは、
「落としたお金の事を、詳しく話しておくれ」
と、言いました。
 するとまずは、吾助が、
「へえ、あのお金は、おらが貧しい中から一文、二文と、つぼにコツコツ貯めた物だ。だども、おっかあが病気になったで、町へ医者さ呼びに行くのに袋に入れて持って行く途中だったべ」
 これを聞いていた兵六が、
「うそをつけ! この盗っ人(ぬすっと→泥棒)が。あれはおらがつぼに貯めた金だ。一生懸命に貯めたが、今日、つぼを見ると空っぽになってた。きっとこいつが盗んで袋に入れて行こうとしたに違いねえ、庄屋さん、こいつはとんでもねえ奴でごぜえます。第一、こんな貧乏人に金が貯められるわけねえ」
 二人の話を聞いた庄屋さんは、
「そうか。ところで吾助に兵六。なくしたお金は、何枚ぐらいじゃった?」
「それが、数えた事がねえから・・・。だども、つぼの首まではあっただ」

金の持ち主


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