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牡丹の花と若者

2023-08-02日语睡前故事20210328 来源:百合文库

牡丹の花と若者


むかしむかし、能登の国(のとのくに→石川県)に、一人の若い百姓がいました。
 若者は子どもの頃から木や花が好きで、よく山へ行っては珍しい草や花を取って来て庭のすみに植えたり、鉢で育てたりして大事にしていました。
 この若者が住む村境に深見山(ふかみやま)といって、一段と高い山があります。
 さて、ある暑い夏の日の事。
 若者が深見山を歩いていると、どこからともなく良い香りが漂ってきました。
 甘い様な、酸っぱい様な、それでいてどこか懐かしい、とても不思議な花の香りです。
 花の事なら何でも知っている若者でしたが、この香りをかいだのは今日が初めてです。
(いったい、何の花だろう?)
 若者は香りをたよりに、山の奥へ奥へと歩いて行きました。
 しばらくして辺りを見回すと、尾根一つ越えた向こうの山に、薄紅色の花畑がありました。
 さっそく尾根づたいに、若者は花の方へと近づいて行きました。
 めったに人の入らない道もない山奥を進み、もう少しという所で若者は思わず足を止めました。

牡丹の花と若者


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