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カニの相撲

2023-08-01日语睡前故事20210326 来源:百合文库

カニの相撲


天下人となった秀吉(ひでよし)は、大阪城(おおさかじょう)と言う、大きなお城に住んでいました。
 大阪城にはきれいな池があって、そこには金で作ったカニが置いてありました。
 それも、一匹や二匹ではありません。
 大きいのやら小さいのやら、何百匹ものカニがキラキラと光り輝いていました。
 ところが秀吉は、今度京都に新しい城を作ったので、そちらに引っ越す事にしたのです。
 そこで秀吉は、この池の金のカニを家来たちに分けてやる事にしました。
「お前たちに金のカニを分けてやるが、誰にでもやるのではない。
 何故、カニが欲しいのか。
 カニを、どう言う事に使うのか。
 その訳を言うがよい。
『それなら、カニをやってもよい』
と、思う様な訳を言った者にだけ、分けてやる事にしよう」
 家来たちはみんなは首をひねって、何と言えば、あのカニをもらえるだろうかと考えました。
 そのうち、一人が進み出て言いました。
「殿さま。わたくしは、床の間の飾り物にしたいと思います。ぜひ、一匹下さいませ」
「おお、床の間の飾りか。それなら良かろう。お前には大きいのを一匹つかわそう」

カニの相撲


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