三月のパンタシア「ガールズブルー」冬 3~4
卒業式の日の朝。まだパジャマのままの私は、スピーカーから流れる曲をぼうっと聴きながら、ふと去年のライブを思い出していた。九月のことなのに、もう何だか懐かしい。高三の一年間は、気持ちは目まぐるしく変化し、時はどんどん過ぎていった。その隣には、いつも伽耶がいた。3
四月。新学期早々に配られる進路希望調査票。三年になった途端クラスには受験モードが漂う。私は昨年から決めていた大学名を記入した。
休み時間は、同じ”島”の子達が話すドラマの話によくわからないまま笑って頷く。
私は近くの席同士自然と固まるようになった”島”に属す。4