《世界顶尖的暗杀者转生为异世界贵族6》第二十二话、后记(5)

 ……なんというか、ここまでく ると逆に生旧々しい。
目の前に、冤罪を着せて殺そうとした俺がいるというのに、保身と出世欲に満ちた会話を恥も外聞もなく繰り広げ、 ロ裏を合わすように言ってくる。
同席しているディアの手が、太もものホルスターに伸びているのを見て笑ってしまった。
俺も同じ気持ちだったから。
結局、高位の神官も人形遣いに操られていた被害者であるというストー丿ーを採用することになった。
魔族を弱らせたうんぬんは、学園長が却下した。神官たちは不満そうにしていたが、嘘を重ねすぎるとボロがでるという忠告にしぶしぶと従った形だ。
◇
翌日、街を歩いていると、何人もの人々から感謝の言葉と黄色い声を投げかけられた。
ディアかとても苦々しい顔をして口を開いた。
「調子いいよね、ルーグが処刑台に現れたときは、みんな死ねーとか、悪魔ーとか、叫んでたくせに、もう英雄扱いだもん」

「はい、ちょっと信じられないです。 その、私なら、後ろめたさとか感じちゃいます」
タルトも、 ここの住人にあまりいい感情はないらしい。
「まあ、いいじゃないか。切り替えてくれてるだけ」
人間という生き物は過ちを認めることを嫌がる。 一度石を投げた相手は、何かなんでも悪者にしないと気がすまない、そういうものだ。
その点、あっさり手の平返しをするこの街の人々は上等な部類に入る。
「そういうものかなあ……魔女裁判をした二日後には、英雄様を称えよう! って、もうわけがわからないよね」
「そっちは逆にわかりやすいが さっさと冤罪事件を忘れたいんだよ 大きな祝い事でもしてな。よくあることだ。戦争で負けた国か、活躍した個人の功績を称えて、重苦しい空気を吹き飛ばしたりな」
前世でもこちらでも、人間の行動は似通っている。
人は忘れる生き物、嫌なことは新しいイベントで塗りつぶせばいい。