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天使(2)

2023-11-01 来源:百合文库
「さあ、どの花を持って行くのですか?」
天使がたずねると、女の子はバラの木を指差しました。
天使が見てみると一本の枝が折れていて、開きかけたつぼみが干からびていたのです。
「かわいそうに。では、神さまのところで花が開きますように」
天使は、にっこりしてその花を取りました。それから二人は、きれいな花をたくさんつみました。
さて、花をつんでしまうと、天使は女の子を夜の町に連れて行きました。
その暗い道ばたには、がらくたが山の様に積んであります。
天使はそのがらくたにある植木ばちのかけらに入った、干からびた野の花を指差しました。

天使


「あれも、持って行きましょうね。そのわけは、飛びながら話してあげますよ」
こうして二人は、神さまのところに向かって飛んで行きました。
天使は飛びながら、女の子に話しました。
「さっきの町のせまい地下室には、病気の女の子がいました。
その子の遊びといったら、お日さまが三十分ぐらい差し込む窓から、光に手をかざして見るぐらいのものでした。
その子が始めて春の森を知ったのは、となりの子が持ってきてくれた緑の枝を見た時です。
その枝を頭の上に持っていくと、小鳥がいっぱいさえずっている森の中にいるような気がしたのです」

天使


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