【始まり】回帰契約
午後六時、梵天は約束のごとく光暗の殿へ来た。
ロビーには誰もいなかった。少女はまだそこに座っていた。
梵天が黙っていると、少女が口を開いた。「あなたが花霊の首、梵天でしょう」
梵天はびっくりして、「どうしてわかるの」と聞きました。
「わたしが捜しているのは、謎の十三番目の花神の霊だから」
「じゃあ、あなたの名前は?属性は?」
「光暗花神の霊ノアです」
「ノア?ノエルの妹じゃないの?」
「ノエル……見覚えのある名前……兄さんは……兄さん?
「ノエルを覚えてない?」
「かすかな印象があります」
その時、ブラフマーは双子の神の呪いを思い出した。
一方が死ねば、もう一方は相手の存在を完全に忘れてしまう。
ノエルとノアが双子だから、それはもう無理はない。
「そういえば、私と兄には双子の神の呪いがあった」
「花神の座を争ったとき、私の暗い人格が、体の主導権を奪って、兄を殺した」
「双子の神の呪いが私の中に実現した。兄のことを忘れてしまった…」
「じゃあ……契約に戻りますか?」梵天が用件を告げた。
「やります」
梵天が花霊羅針盤を出すと、双諾となって一つの花の位牌を占めていた。
「どういうこと?」
「僕の時、僕は十二番目の花霊だ」
これで説明が通る。